社長コラム

傷を負うリスクがあっても新鮮な肉をつかみ取る

東京では桜が開花しました。しかし戦争で大切な人を失っている所もあります。
毎日、無慈悲な惨劇を見ていて心が疲弊していきます。

その戦争の影響も手伝って、物価が高騰しております。
そのうえ我々記念品業界は追い打ちを掛けるように職人さんの廃業が頻繁に発生しております。
そのことによって廃業された業者さんで今まで製作していた記念品の製作依頼が弊社にも入ってきます。
本来なら有難いお話ですが、単価を聞くと唖然・驚愕では片づけられない数字で、
これなら廃業もするでしょうっていうのが現実です。

そこで単価の交渉となるわけですが、スタート時は、とりあえず希望価格との隔たりの半分もらえれば良い方、
まごまごしたら廃業した業者の価格に毛の生えた程度、
次回から少しずつ上げられるようにするからお願いできないかっていう話になるわけです。

これを自然界で例えれば、
ライオンはヌーや水牛を狩り、新鮮で大量の肉を群れで共有する。その際、傷を負うこともあります。
ところがライオンの自然治癒力は人間とは比べ物にならないくらい高いそうです。
稀にチーターや豹の獲物を横取りもするそうですが、その時は獲物のサイズも小さく、
食べられた後だから群れの全てが満腹にはなりません。

この廃業された業者さんの仕事は、食べ残しの、しかもかなり腐敗した肉で、
ハイエナやハゲワシのような強烈な胃酸の持ち主でないと消化できません。
無傷で汗一つかかずに手に入れた獲物と傷を負うリスクの中、
仕留めた獲物との違いは群れの誰もが感じていると思います。

だから大小は問わず、生きている獲物を狩らなければ指揮は上がらないのです。
その為には新規のイベントで使われる記念品の受注や、新規顧客の開拓、これらは一筋縄では成就しませんが、
それができた暁には周りから認められる存在になります。また自信もつくし、
次の世代に成功体験を教えることもできるのです。

なかなか獲物が少ない状況ではございますが、弊社スタッフ一同で協力して辿り着ける日を楽しみにしております。
弊社の人材は業界でも、飛びぬけて若いと思っております。
彼らの成長を楽しみに、そして早く平和が訪れることを心からお祈り申し上げます。


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